マルタ、コパ・アメリカの環境に「悲しみ」

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サマリ

  • ブラジル女子代表のマルタ選手らが、女子コパ・アメリカの劣悪な環境に不満を表明。
  • 試合前のウォーミングアップが、ピッチではなく狭い屋内で行われることに批判が集中。
  • ピッチの損傷を防ぐための措置だが、選手からは暑さや高度の問題も指摘されている。
  • アルトゥール・エリアス監督も、選手の健康へのリスクを懸念。
  • アリ・ボルヘス選手は、CONMEBOL会長に男女大会の格差是正を訴え。

マルタ、コパ・アメリカの環境に「悲しみ」

ブラジル代表の選手、なかでもFIFA年間最優秀選手に6度輝いたマルタ選手は、エクアドルで開催されている女子コパ・アメリカにおいて、CONMEBOL(南米サッカー連盟)と大会主催者が、チームにピッチではなく狭い屋内エリアでのウォーミングアップを義務付けている状況を批判した。

試合前の様子を写した写真がSNSで拡散され、ブラジル代表がボリビア代表に圧勝したグループBの2試合目(火曜日)の前には、両チームの選手がゴンサロ・ポソ・リパルダ・スタジアムの狭いエリアで肩を並べてウォーミングアップを行っている様子が確認された。

大会の規定によると、この措置はグループステージ中に1日に2試合が開催されるピッチの損傷を防ぐために実施されたとのことだ。

マルタ選手は、国際舞台への復帰を果たし、今大会に参加している。39歳のストライカーである彼女は、この状況に対して不満を露わにした。

「南米の大会でプレーするのは久しぶりですが、このような状況に悲しんでいます」と、マルタ選手はブラジルのメディアGlobo Esporteに語った。

「アスリートは良いパフォーマンスを発揮し、一生懸命努力することが期待されますが、私たちは高いレベルの組織運営も要求しなければなりません。」

「両チームにとって十分なスペースがありませんでしたが、どちらも準備をしたいと思っていました。なぜピッチでウォーミングアップできないのか、本当に理解できません。」

「屋内は非常に暑く、標高も高いので、私たちにとって問題です。CONMEBOLがいくつかの点を変更し、状況を改善してくれることを願っています。」

アルトゥール・エリアス監督も懸念

アルトゥール・エリアス監督もマルタ選手の懸念に同調し、この環境が選手にリスクをもたらすと強調した。

「サッカーに責任を持つ人々が仕事をするように要求しなければならないはずはない。選手がピッチで仕事をするように、私が監督として仕事をするように。」と彼は述べた。

「ウォーミングアップの問題は非常に心配です。両チームがピッチでウォーミングアップをしない場合、試合に入るまでに時間がかかるため、これは選手の健康と試合にとって非常に重要です。」

アリ・ボルヘス選手はCONMEBOL会長を批判

ミッドフィルダーのアリ・ボルヘス選手は、CONMEBOLのアレハンドロ・ドミンゲス会長に批判の矛先を向け、男子と女子の大会の格差を指摘した。

「アマチュアの試合でさえ、ここで開催されている大会よりも組織されています。アレハンドロに、5メートルか10メートルのスペースで、ペンキの臭いがする場所でウォーミングアップできるかどうか尋ねてください」と彼女は言った。

「男子のコパ・アメリカの巨大なインフラを例にとれば、一目瞭然です。なぜ女子のトーナメントはこのような事態に対処しなければならないのでしょうか。」

「これは彼が会長として対処する必要があることです。私たちにはもっと良い待遇を受ける権利があると思います。」

ロイター通信はCONMEBOLにコメントを求めたが、直ちに回答はなかった。

解説

女子コパ・アメリカにおける劣悪な環境は、女子サッカーに対するリソース配分の不均衡を浮き彫りにしています。マルタ選手や他のブラジル代表選手たちの発言は、単なる不満表明にとどまらず、CONMEBOLに対して組織運営の改善と、女子サッカーへの真摯な取り組みを求める強いメッセージです。選手たちの訴えが、今後の女子サッカーの発展につながることを期待します。

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出典: https://www.espn.com/soccer/story/_/id/45765060/brazil-marta-saddened-conditions-copa-america